
2026.03.23更新
【対談】相続・事業承継のプロが語る、医療機関の相続
2026.04.02更新
こんにちは。
福岡・佐賀・長崎の税理士法人グループ アップパートナーズです。
経営者の皆様にとっての「出口戦略」は、事業承継だけでなく、ご自身の個人資産においても同様に重要な関心事だと思います。
ここ数年は、親族関係の希薄化といった社会背景もあり、生前から相続の形を具体的に決めておきたいという相談が非常に増えています。また身内以外(法定相続人以外)の方への「遺贈」や社会貢献のための寄付を検討される経営者も増加傾向にあり、私どもの遺言書の作成支援も日常化してきました。
今回は経営者の皆様にこそ知っておいていただきたい遺贈に潜む税務リスクをお伝えさせていただきます。
相続税の2割加算
財産を受け取った方が、被相続人(亡くなった方)の一親等血族(代襲相続人となった孫を含む)及び配偶者以外の方である場合、相続税は通常の1.2倍に跳ね上がります。
※基礎控除を超える財産がなければ、そもそも相続税はかかりません。
不動産取得税が発生する「特定遺贈」
法定相続人以外の方へ遺贈した財産が不動産だった場合、「この土地と建物を遺贈する」など、物件を遺言書に特定した状態で贈る形、いわゆる特定遺贈は、通常の相続ではかからない「不動産取得税」が受遺者に課せられます。
良かれと思ってやったことが、相手に「現金の持ち出し」を強いる結果になりかねないため、手法の選択には慎重な検討が肝要です。
※「遺言者の有する財産を全て遺贈する」などといった包括的な指定(包括遺贈)であれば、相続人と同等の扱いとなり、「不動産取得税」はかかりません
母校や公益法人、あるいは自社や関連会社に財産を遺したい場合も、複雑な税制が待ち構えています。
受遺者(法人)側の法人税
法人への遺贈は「受贈益」として計上され、原則として法人税の対象となります。
※国、自治体、認定NPO、公益法人等には原則として法人税はかかりません。
【要注意!!】「みなし譲渡所得税」の罠
法人に対して「含み益」のある不動産などを遺贈すると、税務上は「亡くなった時に時価で売却した」とみなされます。例えば、3,000万円で購入した土地が時価5,000万円であれば、差額の2,000万円に対して 「譲渡所得税」 が発生します。
恐ろしいのは、この税金を支払う義務を負うのは、財産をもらった法人ではなく、亡くなった方の 「法定相続人」 であるという点です。
思わぬ税負担が取り返しのつかない親族トラブルに発展してしまうことは充分ありえます。ご自分の資産を特定の個人や社会のために役立てる「遺贈」は本当に素敵な想いの形ですが、その一歩が残された方々にとって予期せぬ負担にならないよう、事前のシミュレーションは欠かせません。
実行に移す前に、ぜひ一度私たちにご相談ください。皆様の大切な想いが、最適な形で次世代へと引き継がれるよう、アップパートナーズが誠心誠意サポートさせていただきます。
Itsuho Sadamatsu(支社長・シニアダイレクター)
主な担当先の業種: 医科・歯科クリニック/建設/製造
得意な分野: 一般税務/創業支援/資金調達/資産税/事業承継
税理士法人アップパートナーズ
長崎賑町オフィス