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2026.02.18更新
今回はお金に関する本を3 冊ほど読みました。せっかくなので、その内容をベースに少し考えてみたいと思います。
その前に、よくある「お金持ち=幸せ」という暗黙の前提について。
そもそも、幸せって何でしょうか?今回読んだ本の中に、こんな定義がありました。「好きな時に、好きな人と、好きなことができる状態」なるほど、と思いました。学生時代は時間はあるけどお金がない。働き始めると、今度はお金はあっても時間がない。この3つが同時に揃うのは、なかなか難しいものです。今回読んだのは、以下の3冊です。
『The Psychology of Money』 『The Art of Spending Money』 『Just Keep Buying』
どれも方向性は違いますが、共通して「お金との付き合い方」をかなり現実的に語っています。
その中で、特に印象に残った点をいくつかご紹介します。
所得が上がったら、どのくらい消費に回すべきか?
一度上がった生活水準は、なかなか下げられない。
これは経営者であれば、誰しも身に覚えがある話ではないでしょうか。
学生時代のボロ下宿を「懐かしい」と思うことはあっても、じゃあ本当に戻れるか? と問われると、かなり勇気がいります。壁は薄いし、隣人は毎晩六甲おろしを歌っているし、なぜか水道水は黄色かったですし…。
それはさておき。本によると、収入が増えたときに消費に回していいのは「手取り増加分の2割」が安全ラインだそうです。仮に手取りが月10万円増えたとしても、実際に使っていいのは1万4,000円ほど。正直、結構厳しいですね。ただ、スポーツ選手や芸能人が、一気に生活レベルを上げて、ある時突然破綻する話はよく耳にします。経営者でも、過去に何人も見てきました。そう考えると、このくらいが「現実的な安全ライン」なのかもしれません。
消費するなら、何を買うべきか?
本の中では、成金の象徴としてランボルギーニがやたらと目の敵にされていました。スーパーカー世代の私としては少し悲しかったのですが(笑)、主張はシンプルです。「他人からの賞賛ではなく、機能を買え」つまり、同じ金額ならランボルギーニよりレクサスの方が“合理的”という話です。
家も同じで、広さや豪華さよりも、会社との距離・誰を喜ばせたいのか・どんな思い出が作れるのかを基準に選んだ方が、後悔が少ないそうです。
ちなみに住宅については、10年以上住む予定がある・長期間住む人が決まっている・経済的に余裕がある、この3つが揃わなければ、買わない方がいいとも書かれていました。
投資は何をすべきか?
この点は、3冊ともほぼ同じ結論でした。
時間があるなら→株式(インデックス)一択・さらに余裕があるなら→債券・不動産・時間がないなら → 貯金 20年スパンで見ると、統計的には株式が最もリスクが低く、リターンが高いです。
逆に、学費や住宅の頭金など、使う時期が決まっているお金はリスクを取れないので、預金が最適です。
日本は「失われた30年」を取り返すかのような株高・不動産高になっています。ここから買うのは正直、勇気がいります。…とはいえ、「だから何もしない」という判断も、また別のリスクなのかもしれません。
引退するには、いくらあればいいのか?
50歳を過ぎたあたりから、この話題がやたら増えました。有名なのは、生活費の25倍を確保する「トリニティ・スタディ」。年間生活費が1,000万円なら、必要資産は2億5,000万円。年金などは、ここから差し引きます。
これは資産を年4%で運用する前提ですが、その条件なら、25年間で資金が枯渇する確率はほぼゼロとされています。もう一つの考え方は、労働所得を上回る不労所得を持つこと。分かりやすいのは不動産ですが、日本は地震という大きなリスクを抱えています。不動産一本足打法は、個人的には少し怖いですね。このあたりも、やはり分散が大事だと思います。
経済的自由には15段階あるらしい
経済的自由には、15段階あるそうです。
差し当たって目指すべきはレベル7。「転職の自由があり、次を見つけるまでの十分な貯蓄がある状態」最終形はレベル12。「労働ではなく、投資収益だけで、平均寿命を超えても生活費を賄える状態」なるほど。ここまで来れば、「好きな時に、好きな人と、好きなことができる」状態にかなり近づきそうです。
FIRE はやめておけ?
最後に、3冊すべてに共通していた意見があります。それは、「FIRE(早期引退)はやめておけ」経済的自由を手に入れても、何らかの形で社会と関わり続ける方が、人は磨かれる。この考え方は、世界共通のようです。企業のトップとしては、「結局、一生働くのかよ!」と思わなくもありませんが(笑)。同時に、スタッフにできるだけ権限を委譲し、「働かされている」という感覚を減らしていく。それもまた、経営者の大事な仕事なのかもしれません。
PROFILE
Takuma Suga
代表社員税理士
菅 拓摩
はじめまして 福岡から長崎までわりと広域に活動している税理士です。 社員300名いますが、経営者としても、税理士としても修行中です。