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税務署はここまで見ている

2025.02.03更新

YouTubeなどで「なんでも経費にできる」みたいな動画が定期的にもてはやされますが、国税OBを除けば、そもそも数百件単位の税務調査の立会い経験のある税理士はごくわずかでしょう。

少ない経験、しかもコロナ時期の簡略的な税務調査経験を基にした情報もあるようで、私などから見ると「危なっかしいなぁ」と思うわけです。もちろん、彼らは視聴者に対して責任なんか取りません。

 
税務署は皆さんが思うほど甘くありません!
実働していない役員、例えば子供に給与を支払ったように見せかけ、実際は親が消費しているような場合。
税務署側はそのお金がいつどこで引き出されたか?資金移動をしたか?それこそ分単位で把握しています。
ATMで引き出している防犯カメラの画像を証拠として持ってきた例もあります。

 
先日、コンプラ違反による倒産が過去最多(320件)を記録し、そのうち92件が税金関連によるとの報道がありました。詳細は不明ですが、調査後の追徴課税はかなり厳しく行われます。

辞めてもらうべき人は誰?

2025.01.15更新

人手不足の時代に何考えてるんだ?
と思われるかもしれませんが、組織には絶対に辞めてもらわなければならない人が時折現れるものです。

A. 仕事はできないし、愛社精神もない。
B. 仕事はできないが、愛社精神はある。
C. 仕事はできるが、愛社精神がない。

1人辞めてもらうとしたら、皆さんはどの人を選択するでしょうか?

私ならCをお勧めします

Aも困りものですが、優秀でない分辞めるときの被害も少ないですから後回しです。
Cは地下の不発弾みたいなもので、爆発しない間は良いですが、一旦爆発すると、会社が吹っ飛ぶ位の影響を及ぼす場合があります。

よく、〇〇部長は若社長に反抗的で、規則を守らない困り者だが、あの人がいなくなると売上が大きく減るから辞めさせられない…みたいな相談を受けます。

ほとんどの場合、いなくなってもそれを穴埋めする人材が出てきて、減った売上は思ったより早く回復します。むしろ、社長が決断したことを他のスタッフが喜び、生産性が上がったこともありました。

人は大事です。
しかし、「要らない人はやっぱり要らない」です。

KPIは何にしますか?

2025.01.06更新

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年はやっとコロナパンデミックが収束したと思ったら、年明け早々から大地震や火事が起こり、極端な円安の継続、人手不足、激しい賃上げ、税制改悪、コロナ融資の返済など中小企業を取り巻く環境としては厳しいものがありました。
一方で仮想通貨は爆騰し、株価も堅調に推移。懸念された利上げは最低限と、金融投資をするには良い環境でした。
良い事も悪い事も、予期せぬことが起こるのは経営の「常」ではありますが、その時々で皆様のお役にたてますよう今年も尽力いたします!
 
KPI は何にしますか?
さて、年始や年度初めに目標を立てる方は多いと思います。
目標を立てるとき、売上◯◯億円 利益〇〇万円とする事が多いと思いますが、勿論これは経営者にとっては大事な指標です。何しろ、固定費を上回る限界利益(≒粗利)さえ稼いでいれば理論的に会社は永続するのですから。しかし、スタッフからすると売上や利益は往々にして「それって私に何か関係がある?」くらいの認識です。
 
つまり、売上や利益はあくまで企業活動の結果でして、大事なのはその目標値を達成するために「誰が何を行うか?」です。で、何かに取り組む際に必要になるのが行動指標であり、KPIということになります。 
 
KPI(Key Performance Indicator)、名前の示すとおりで、目標を達成するための道筋、道しるべみたいなものです。
仕事柄、色々な企業様を訪問しますが、目標数値をスタッフとシェアしているケースは半分くらいでしょうか。ほとんどは社長だけが認識されています。さらに、KPIを設定してスタッフとこれを共有し、一人一人に数値を落とし込み、これを追いかけている企業はその半分以下しかないように思います。
 
これでは目標は存在しないも同然ですし、経営者にのみ負担がかかって実に大変です。経験上、楽しいことも苦しいことも全員で分かち合う方が気が楽ですし、結果も出やすいです。 
例えば、ある歯科医院では年間の売上を達成するためにKPIを月間売上でなく、メインテナンスでの来院数に切り替えました。歯は薬品で再生することはほとんどありませんから、日頃からプロ(衛生士)による手入れがとても大事になります。なので、小さな虫歯や歯周病をできる限り予防することが医院の果たすべき役割であり、最大の目標と考えたわけです。そのためには、毎月の売上ではなく、メインテナンスで通ってくれる患者さんの数をKPIとして目標管理していくのが一番適していました。
 
結果的に、この医院では衛生士が大活躍して、メインテナンスで通う方が1年で2.5倍に増え、それにつれて売上も大幅に増加しました。これを原資に全員が昇給し、離職率がほぼ0になるという副効果までありました。


目標が達成されなくても…
弊社では12月に来期の数値目標をたて、年度末にそれを達成するための重点項目を書き出し、スタッフと共有しています。 
これに関して、各部署でKPIを設定し、幹部会議で進捗状況を確認しています。取り組み方が甘いと、私から容赦なく雷が落ちますから幹部は毎月大変だろうなと思います 笑 
ちなみに、昨年は皆様のDX化の支援など14の重点項目を打ち出しましたが、そのうち実際に取り組んだのが13項目。しかし、概ね達成したな・・と思うのは4項目のみでした。そうそう上手くいかないものです 苦笑 
 
しかし、目標を立て、KPIを設定し、全社で取り組む事によって会社は良くも悪くも変化をします。その変化を受容して、しつこく改善を行っていく事が大事かなと思う次第です。
 
また、ある会社は目標を設定する過程で、スタッフの採用が必要不可欠になったのですが、採用募集していく中でスタッフのキャリアプランが脆弱であることに気づきました。そこで、スタッフがより成長できるように新しい施設を作り、そこではスタッフが自己の裁量で売上を作り、自己の所得に反映できるようにしました。まだまだ結果はこれからですが、すでに採用面で良い結果が出ているそうです。目標を立てなくても企業の継続は可能かもしれませんが、立てた方が張り合いが出ますし、達成するために行う努力は必ず将来の糧になると思います。 
 
最後に皆様のご健康と益々の発展を祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。