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制度の意味は浸透していない

2024.04.15更新

このブログが載る頃にはちょうど桜が満開でしょうか?今年は花見をする方も多そうで賑やかな春になりそうですね。私もペットのイタチと近所の桜を見に行きたいと思っています。

 
さて、降って湧いたような大谷選手の通訳の賭博事件で、世間は結婚の時以上に大騒ぎしています。丁度先日、大谷選手自身による意見表明がありましたが、真相の解明はまだまだ先といったところでしょうか?

 
それにしても怖いのはSNSで、結婚の時は1時間も経たないうちに相手が特定されていました。通訳が解雇された時は、「あの通訳が賭博?まさか信じられない」から「裏切り行為で許せない!」という論調に変わり、さらには「実は彼はスケープゴートで、大谷選手が賭博をやっていたのでは?」という疑惑が論じられ、暫くはそちらの予測の方が大勢を占めていたように思います。
以前はマスコミが街頭で数名にインタビューして、民意を意図的に作り出していましたが、今は逆でして、マスコミがSNSでの意見やその趨勢を紹介しています。

 
思い出すのはある歴史小説の中で、「(明治維新は)これまでとは違う。商人や農民までが国家を論じるなんて事は今までなかった事だ…」と会津の松平容保の側近が時代の変遷を憂うシーンです。皮肉にも幕府の政策でもあった教育水準の高さが仇となり、新しい思想・民意が形成され、ついには維新という大きな変革が生まれました。

 
翻って、SNSはすでに「民意」を表す代表格になっています。X(旧 Twitter)で批判された政治家が最終的に辞職に追い込まれたり、タレントが失職したり、動物虐待と批判された地域の祭りがなくなったり…。
企業経営においても、SNSを活用して業績を伸ばせる可能性が存在する一方で、「いつ何を書かれ、批判に晒されるかわからない」というリスクがあります。良くも悪くもSNSは民主主義的な側面を加速・強調させていると思いますし、好む好まないに関わらず、この先ずっと付き合っていかなければならないのだと思います。

 
このSNSですが、私は税理士というお堅い職業にしては割と利用している方だと思います。ものすごく地味な業界だけに、特に採用活動には欠かせないと感じています。採用の専門家にコンサルティングを受けた事もあるのですが、その時注意点として言われたのは、

・特にXは仲間内ではなく、不特定多数(世間そのもの)が相手であることを強く意識する
・政治的な事、宗教的な事は書かない
・批判的なコメントはほどほどにしておく
・1日に何回も発信しない
・謙虚な姿勢で書くのを忘れない
・褒められすぎるのもよくない(揺り返しが必ず来る)

 
当たり前の事ばかりかもしれませんが、皆様の活動の参考になれば幸いです。

 
制度の意味は浸透していない

 
話は変わって、皆様の会社にも色々な決まり事、制度があると思いますが、どの程度その「意義」が浸透しているでしょうか?
例えば朝の掃除。弊社にもありますし、やっている企業が多いと思いますが、「何のためにやっているか?」はだいたい忘れられています…苦笑
給与制度の「特別な手当」などは、その時は何らかの意味があって作られたはずですが、数年も経つと大半のスタッフは「これ何だっけ?」という感じです。
せっかく会社を良くするための制度が、意義を伴わない決まり事に変質するのはとても残念な事です。時折で良いので制度を見直し、その意義を社内で再確認する事をお勧めします。

 
また、弊社ではよくあるのですが、時代にそぐわなくなって廃止すべき制度も多々あります。既に意義を失った制度は断捨離と同じで早めに無くしてしまうのも大事な事と思う次第です。