福岡・佐賀・長崎の税理士法人グループ アップパートナーズです。
1.はじめに
今回の税制改正では、物価高への対応、持続的な経済成長のための投資促進、そして防衛や観光のための財源確保などの見直しが行われています。今回は、私たちの生活やビジネスに影響の大きい主な改正ポイントを整理して解説いたします。
2.個人所得課税:物価高対応と子育て支援
物価上昇への対応や子育て世代の資産形成を支援するための控除拡充が最大のポイントです。
・基礎控除額等の引上げ
2年ごとの物価上昇に連動し、令和8・9年分について基礎控除の額と給与所得控除の最低保証額がそれぞれ4万円引き上げられます。
・NISAの拡充(子ども向け)
対象年齢を0~17歳に広げた「つみたて投資枠」が新設されます。(年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円)。12歳以降は、子の同意があれば親権者による払出しも可能となります。
・住宅ローン控除の延長・拡充
適用期限が令和12年(2030年)入居分まで5年間延長され、既存住宅の借入限度額が引き上げられます。
・ひとり親控除の拡充
令和9年分より、控除額が35万円から38万円に引き上げられます。
3.法人課税:成長投資の強力な後押し
企業の成長に向けた投資を強力に後押しする制度が新たに設けられます。
・大胆な設備投資の促進に向けた税制の創設
設備投資計画に基づき取得した設備等について、即時償却や税額控除の適用が受けられる新税制が創設されます。
・賃上げ促進税制の見直し
中小企業向けの措置は現行制度が維持される一方、大企業向けの措置は令和7年度末をもって廃止されます。
・研究開発税制の強化
AIや量子、宇宙などの「戦略技術領域」に対する税額控除の枠組みが新たに設けられます。
4.消費課税・その他:公平性と財源確保
公平な競争環境の整備や新たな国の財源確保に向けた新税・増税が実施されます。
・インボイス制度導入に係る経過措置の見直し
いわゆる2割特例について、個人事業者は、納税額を売上税額の3割とする(仕入割合を7割とみなす)ことができる経過措置として、さらに2年延長されます。
・防衛特別所得税の創設
令和9年1月から所得税額に1%の「防衛特別所得税」が課されます。同時に「復興特別所得税」の税率が2.1%から1.1%へ引き下げられます(課税期間は10年延長)。
・国際観光旅客税の引上げ
観光施策の財源確保のため、出国1回につき1,000円から3,000円へ引き上げられます(令和8年7月以降)。
5.おわりに
今回説明させていただいた内容は、改正内容の一部となります。
ご不明な点などは税理士法人アップパートナーズまでお気軽にお問い合わせください。皆様の状況に合わせた最適なサポートをさせていただきます。
石丸 慶一(所長・パートナー税理士)
登録番号 130846
主な担当先の業種: 医科・歯科クリニック/建設/小売
得意な分野: 一般税務/医科歯科の税務/創業支援/法人設立
税理士法人アップパートナーズ
佐世保オフィス

